特命教授メッセージ
わたしのこれまでの座右銘をまとめたものを医学科の学生の講義の一番最後に話していました。 教室の皆のいろいろな意見を取り入れて改訂したのが以下の文章です。 気恥ずかしいですが、共鳴していただける方がいらっしゃれば幸いです。
徳島大学大学院医歯薬学研究部臨床神経科学分野特命教授 梶 龍兒
■ 世界で一番すばらしい臨床医になる君のために
医師として | |
1.Oslerの3原則を常に念頭に |
Ⅰ.患者は何が困ってやって来ているのか? Ⅱ.それに対して何ができるのか? Ⅲ.そうすれば患者の将来・残りの人生に何が起るか? ・冷静であれ(aequanimitas) 生死を一生の大事と心得よ。memento mori ・誠実であれ ・謙虚であれ |
2.患者は過去の人生すべてを背中にしょってやってくる。 職歴や家族構成も病歴のうち 3.診断は治療のためにある。 病歴や診察は患者を理解するためにある。 4.わからない、なおらない、でもあきらめない。 5.病気に軽重はない、患者の悩みの軽重をみよ。 6.つねに刃を研げ! |
科学者として | |
1.自分の手を動かして観察せよ。 2.患者から出発した研究を。 Bedside to bench, bench to bedside 3.理屈にあわないことがあれば徹底的に追及せよ。 4.debateはすべし! ただし常に相手のことを考えて。 5.仮説を持つことを恐れるな。 6.人間は普遍である。地域から世界へ。 7.英語をあなどるな。 8.Publish or Perish ! |
社会人として | |
1.人の悪口を第三者の前で言うな。 2.計画をたてて時間を厳守。メモを持ち歩け。 3.認知は行動のためにある。これを結び付けるのが人格である。 人格は行動によって評価される。 4.良い習慣は第二の人格である。 5.昨日のことを悔いることなく、明日のことを思い悩まず、 今日一日を精一杯生きよ。 6.一生一臨床医であることに誇りをもて。 |